11:マシーン日記

こんにちは、ハルコ。です。

202138日に京都ロームシアターで上演中のマシーン日記を観てきました。

公演中なのでネタバレはなるべく避ける方向で。

 

とにかく強烈な舞台だった。

まず舞台美術がすごい。

丸いリングを観客が取り囲んでいるような作りで、ど真ん中に設えた舞台は回転したりちょっとした奈落があったりする。

客席の後ろの壁に映像が映し出されたりハコ全体が異様な雰囲気を盛り上げている。

取り囲んだ観客が中央の円形をじっと見つめる情景は、それも含めて舞台装置なのだと感じられる。

全景が分かると鳥肌が立った。

コクーンロームでしか実現できない。

 

関ジャニ横山裕さんはA! groupのプロデューサーなので観に行ったんですが、直接拝見するのは初めてです。

いや横山さんは若々しいな

勝手に安田さんと同じくらいの年齢だと思ってたけど後でお友達に実年齢聞いて軽くビビった。

横山さんと森川葵ちゃんは本当によくがんばった。

これだけのボリュームの台詞と動きを身体に落とし込むだけでも大変だったと思う。

まず4人の呼吸を乱さないという前提の上で、それぞれの役にあった表現方法までも求められる。

 

「文学処女」で優さんと共演した森川葵ちゃんの舞台仕事を見たかったのがもう1つの目的だったんだけど、想像どおり猛烈に消費カロリー高い舞台で、本来は白玉のように可愛い葵ちゃんがボロボロになりながら体当たりの演技に挑戦している姿に、感傷的にならないよう静かに見守ることにもエネルギーを要した。

 

大倉孝二さんと秋山菜津子さんは流石です。

特に秋山菜津子さんの巧さに惹きつけられっぱなしでした。

なんであんなさりげなく的確な演技が出来るんだろう。

それでいてパンチが効いていて、立ち姿でこの異様な世界観を切り取っている。

 

重く、苦しく、痛々しい展開で、膨大な台詞量と動きで与えられる情報量が洪水のように押し寄せてくるので、情報処理しながら見るのは大変なこと。

しかし理解出来なくてもいいような気がする。

むしろ「わかるもんなら、やってみろ」という作り手の挑発的な笑顔が垣間見えて私もニヤニヤしながら観ていた。

90年代、色んな舞台がしのぎを削りあったよねえ。

だが単にトンガってるだけじゃなくて、この異様な世界観から観客から目を逸らされないように、脚本も演出も実に良く練られていて緻密に計算され尽くされている。

そしてそれを実現するために、実は膨大な費用も掛けられているだろうと感じている。

この状況で、よくこんな事出来たなぁ。

ご無事で完走なさいますよう、心から願っております。

久々に手ごたえのある演劇を観たと思えた。

観られてよかった。本当にありがとうございました。

 

お誘い下さった方はそもそもラブピで知り合った方で、久しぶりに舞台のお話が出来たのもすごく楽しかったです。

「またブロ銃でお会いしましょう」

と言い合ってお別れしたが「またね」がある事が本当に幸せだとしみじみしながら帰路につきました。