09:ロミオとMariage
こんにちはハルコ。です。
怒涛の2020年も終わりを告げ2021年も緊急事態宣言で幕を開けてしまいました。去年は色々あったと言うべきか、途中から中止中止で間がすっぽり抜けてしまったので不完全燃焼と言うべきか、それでも私にとっては今まで基本的に現地に足を運んで観劇するのが基本スタイルだったのにリモートでオタ会やリア会したり、こんなにたくさん配信見たり、その中で開催された公演を観られたり、再開した現場で仲間の顔を見られることに胸を熱くしたり、今まで当たり前に出来たことに新たに感動できる一年でもありました。
ブログも始めたしね。
そんな中とうとう城田優さんによるJ-POPカバーアルバムMariageが発売されましたね。
私は毎日聴いています。
正直ここまでハマるとは思ってなかった。
a singer の時と違いミュージカルじゃなくてポップス曲のカバーだからです。私は城田優の真骨頂は舞台にあると信じて疑わないファンですから、a singerは舞台俳優としての城田優を知ってもらうために(何故か私が)自信を持ってどんどん周りに勧めてきました。
Mariageがどんなに素晴らしくてもどんなに売れても私の中ではa singerを超えるアルバムにはならないだろうと思ってました。いやもう失礼発言すぎてハラをかっさばいて死んでお詫びしたい(むしろ迷惑)
なんかこれミュージカル「ロミオ&ジュリエット」の時の優さんに歌い方が似てる…。
あくまで個人的意見ではありますが、私はMariageに城田ロミオとティボルトの面影を感じてしまい、初めて聴いた時に運転中にも関わらず観劇の時の感情が蘇って胸が苦しくなって呼吸が止まりそうになりました←車止めろ
そんなわけで今回はCDの話じゃなくて2011年と2013年のロミジュリの昔話です!!(え?)
宝塚のみならず東宝版でも何度も上演され2019年度版はDVD化もされてますが、ネタバレ含みますし、昔のことなので時に厳しいことを言ってるかもしれないので気になさる方はご注意くださいませ。
いきますよ?
いいですね⁇
本当にいいん(はよやれ)
そもそもミュージカル版は東宝・宝塚・ホリプロ・梅田芸術劇場の共同制作ですので、どう呼ぶか難しいのですが、ミュオタの中では通常「東宝版」と呼ばれていますので、ここでもそう呼ぶことにします。
本家ロミジュリのあらすじは周知のことなのでここでは論じませんが、オリジナルのフランス版の時点で原作から付け加えられたり変更されたりしています。フランス版、宝塚版では原作と同じく14世紀が舞台となっているようですが(うろ覚え)東宝版は現代あるいは近未来、どっかにあるイタリアという国のヴェローナという実在するようなしないような街で起こった物語になっています。
その上でわかりやすい大きな違いは東宝版には携帯電話があり、これが物語の大きな役割を果たすことです。(韓国版はわかりませんが、ヨーロッパ各国はフランス版に準じているようです) 初演再演はガラケーだったので留守番電話サービスが活躍(ていうか話をややこしく)し、再再演以降はスマホが登場し、連絡ツールはLINEと変化しました。
でも大公とか伯爵とか出てくる世界観。早馬とか伝令もありませんが、決闘はあります。
キリがないので詳しくは各自で調べて頂いて(こら)城田ロミオあるいはティボルトに話を進めましょう。
自分のスタンスとして出来るだけ役者やスタッフを傷つけるような発信をしないよう心掛けるようにしていますが、言わないと書き始められないのでお許し頂きたいのですが、初演の城田ロミオは出来としてはぐちゃぐちゃだったと私でも思ってました。長身で派手な顔立ちもロミオらしいと言えるのか…?
一緒に行った友人にも(技術以前に役の向き不向きとして)「トートの方が好きだと思う」って言われたし()もう1人のロミオは言わずと知れた当時ミュージカル界きっての絶対的王子様の育さんで、陰で城田ファンじゃない人はどーのこーの言ってたかもしれない。しかし彼の実力はいくらファンの私でもわかっていたので、どう言われても甘んじて受け入れますし、今後もそういうスタンスでいます。ミュージカル界に於いて上手い下手を論じ始めたらキリがない。上手いから正しいわけでもないしね(でも上手いに越したことは無いから悩ましい)。
正直初演が5年早ければロミオは井上芳雄くんだったんだろうなと思います。
確かに当時の優さんはスター性こそ揺るぎないものと信じこそすれ、音程も演技も不安定でまだまだ課題が残ると思った一方、だからこそその青臭さと不安定さがロミジュリという戯曲をこんなに面白くするんだと頭をぶん殴られるような衝撃を受けました。
実はロミジュリって戯曲で読んだ時はあんまり理解出来なかったんですよね。
「ロミオ、メンヘラか」とか「なんてはた迷惑なバカップルなんだ」って腹が立ったし台詞はクソ長くて複雑で読むのめんどくさいし、初演を観に行った時も「ロミオ」というナイーブなイケメンのアイコンを贔屓が演じるという誇らしさはあったけれども、ちょっと行くのが気が重かった気がします。ロミオが優さんじゃなかったら行ってなかったかもしれない…。ホント優さんありがとう。
フレンチロックに彩られた不思議な世界観、原作より突っ込んだ人物設定、そして城田ロミオを始めとする若いキャストの未熟からなるひたむきさが、最初から最後まで疾走感を伴って観客に迫ってくる。
なにこれ楽しい!!(超単純)
彼らは愛も憎しみも幼くて感情的だからこそ、城田ロミオの愛し方は直球で、その嘆きもダイナミックで、観てるこっちにズバンズバン打ち込んでくるので「ちょっと待て落ち着け」とツッコむ余裕すら与えられる暇もなく釘付けになっていました。
たぶん、あれは城田優の青春時代のリアルタイムだったから、起こり得た化学反応だと思う。
まんまとロミジュリにハマった私は、再演のお知らせに狂喜乱舞しましたが、優さんが日替わりでロミオとティボルトを二役やることに腰を抜かしそうになりました。
よくそんなワガママ通ったな優さん!!!!!!←めちゃめちゃ褒めてます
おそらくこんなことは二度とないと思う。
ロミオは3人いたのに対し、ティボルトは2人。しかもそれぞれ1人は同一人物。キャストスケジュールに苦労したであろうスタッフの皆さま本当にありがとうございました。お疲れ様でした。
何故こんなことができたのか今でもわかりませんが、ファン冥利に尽きるあの奇跡の期間を死ぬまで忘れません。
話は逸れますが加藤和樹さんがWティボルトで、これがグランミュージカルデビューということも相まって、「どんな私得よ?」とテンション上がっていたので大阪公演はめちゃくちゃ頑張って自分にしては割と回数を観ました。城田ティボルトは東京はどうしても行けなかったですし(これが後悔することになる…)
再演でのmy初日は東京でしたが、履修済みだし初演の時より気持ちは軽く観劇に臨んで城田ロミオが登場した途端、呼吸が止まりそうになりました。
うそっ。
可愛っっっっっっっっっ!!!!!!
初演より若返ってるΣ('◉⌓◉’)
優さんも開幕前にちょこっと言ってたんですが、私も「年齢的に大丈夫なのか⁇」って思ってたんですよ。
だってジュリエット役はハタチそこそこだし、長身でハーフの優さんはどうしても大人っぽく見えるのがふつう。
しかし前回より佇まいがさらにシュッと収まっていて華奢に見えて、運命の出会いを夢見る瞳、仲間とふざける姿、初演より18歳のロミオに見えました。しんどい。
これはロミジュリで初めて城田優を観たという若い舞台好きも同じこと言ってたから、単なる私の贔屓目じゃないと思う。
これは優さんの演技力なんだ。ものすごく上達してる、と感じた時鳥肌が立ちました。
そして1幕の「僕は怖い」というビッグナンバーがあるんですが、私は優さんが歌うこの曲が好きで初演から「優さんがロミオで良かった」と思ったのはこれを初めて聴いたときです。
叙情的で郷愁すら感じさせるこのメロディは壮大というか、音域も広くて、他のロミオたちは聞いた限りちょっと邦楽調に聴こえる時もあったのですが(それはそれで正解なんですが)優さんは流石にラテンの血が入ってるからか、ちょっとチターのような響きに聴こえる時もあって「君が爪弾くギターの音色」という歌詞がドンピシャすぎて胸がザワザワしたりしました。
初演はちょっと音の取り方が前のめりかも、ロミオとしての感情が入りすぎて完全に音が取れてないと感じた時もあったのですが、再演は余裕すら感じられて聴きづらさが激減している。
しかも大阪公演ではさらにロミオとしての輝きが増していた。
ヤバッ←察して
熱に浮かされたように頭の中がロミオ一色になってた私ですが、いよいよ城田ティボルトを初めて観ます。
予想外に長くなりそうなので続く!!